『岡山日日新聞』2007年11月1日付

岡山大 千葉学長を再選 2期目「中四国の『学都』に」


岡山大の学長選考会議で31日、08年3月末で任期満了となる千葉喬三学長(67)の再選が決まった。同日開かれた記者会見で、2期目を迎える千葉学長は、同大の経済効果が年間で890億円に及ぶことを強調するとともに地域貢献活動への前向きな姿勢を示した。

同会議の本田茂伸議長によると、9月26日から委員と学内有識者に推薦を依頼し、千葉学長が9人から推薦を受けた。候補者が千葉学長だけだったことやこれまでの実績も考慮し、10月24日の会議で面接審査と学内意向聴取(投票)の省略を決定。31日の会議で書類審査し、全会一致で学長適任者と決めた。任期は11年3月末までの3年間。

千葉学長は、法人化後の1期目について「大学は随分変わり、変えてきた。先生方の意識高揚で競争激化を生き抜く理解が広がった」とした。

2期目については「『天の時、地の利、人の輪』の三つの条件が今使える時期に来ている。これを契機に中四国の中核大学『学都』にしていきたい」と強調。「岡山大の持つ経済効果は年890億円ほど。県や市、経済界なども地域にとってのメリットを知り、大事にしてほしい」と要望した。

また、岡山市行政区画等審議会長をはじめ、学外でも活発に活動していることについて「学内から外の仕事はあまりするなと言われている」と前置きした上で「それも地域の大学の大きな役目。時間が許せばできることはやらせていただきたい」と力を込めた。

千葉学長は京都市出身。京都大大学院農学研究科を修了し、岡山大農学部長、同大副学長を経て05年6月から現職。