『長崎新聞』2007年10月30日付 ながさき出島インキュベータ開設 新事業創出など支援 新事業の創出、育成に向けた支援施設「ながさき出島インキュベータ(通称D−FLAG)」(長崎市出島町)の開所式が二十九日、現地などであった。 独立行政法人、中小企業基盤整備機構(中小機構)が事業主体となり整備。県内の長崎大、長崎総合科学大、県立長崎シーボルト大の三大学の要望を受け、県や長崎市がベンチャー企業の創設や中小企業の育成を目指し誘致した。 施設には、中小機構が支援スタッフを配置。必要に応じて三大学と連携し、入居事業者への技術指導、共同研究支援をするほか、入居事業者には県や長崎市からの賃料助成制度がある。大学連携型の同様の支援施設は全国で十三カ所目。 施設は鉄骨四階建てで、延べ床面積は約千六百平方メートル。事務所と実験室の両タイプの貸しスペースのほか、会議室や商談室、県が設置した三次元映像を映し出すバーチャルリアリティーシミュレーター室もある。 入居期間は原則五年間。すでに全室の入居事業者が決まっており、現在、ベンチャー企業など二十三事業者が入居を済ませ、残り三事業者も近く入居する。 施設前で関係者がテープカットをした後、出島町の県農協会館であった開所式では、中小機構の鈴木孝男理事長が「三大学との連携、県、市の中小企業に対する支援策により新しい事業を起こしたい」とあいさつ。金子知事は「市とともに全面的にバックアップしたい。知恵を結集し、他県に負けない力を示してほしい」と述べた。 |