『日経プレスリリース』2007年10月26日付

コーセー、ライフサイエンス研究推進で東京大学に共同研究室を開設
東京大学に化粧品業界として初めて共同研究室を開設
〜産学共同で最先端のアンチエイジング研究を推進〜


株式会社コーセーは、国立大学法人 東京大学 大学院薬学系研究科に、化粧品業界として初めて最先端のライフサイエンス研究の推進を目的とした共同研究室(正式名称:産学連携共同研究室 株式会社コーセー)を設置し、2007年10月より研究活動を開始します。今後、同大学と共に最先端のライフサイエンス研究を皮膚科学の分野に取り入れ、肌の老化メカニズムのさらなる探求や、科学的知見に基づいた新しい薬剤の開発を行っていきます。

日本社会における急速な高齢化を背景に、年を重ねても若々しくありたいと考える人が増えています。

このため、「加齢による身体の変化をできるだけ遅らせる」という発想の『アンチエイジング』に関する商品やサービスが大きな市場を作っています。

コーセーは現在のように『アンチエイジング市場』が盛んになる前から、肌の老化についての研究を続けてきました。特に、活性酸素による皮膚老化のメカニズムについては約20年前に東京大学 大学院薬学系研究科と共同研究を開始。当時は、まだ活性酸素そのものについての知見が乏しかったため、活性酸素を検出する装置の開発から始め、活性酸素が皮膚に与える様々な影響を明らかにしてきました。今回の共同研究室は、これまでのコーセーと東京大学 大学院薬学系研究科との研究体制を基盤に、更に両者の産学連携を深める目的で実現しました。

東京大学 大学院薬学系研究科は2006年6月に産学連携の拠点となる総合研究棟を竣工。同学部内には製薬メーカー3社がすでに産学連携共同研究室を設置しています。コーセーはこの連携で得られる知見を基に、より豊かな生活を築くための研究を続けていきます。

<共同研究の成果について>

2005年、長年の共同研究による成果を生かし、活性酸素の一種である一重項酸素を抑制する効果があるアスタキサンチンを、高濃度配合した美容液『アスタリューション』を発売、年間で100万個を売上げました。その後2006年11月には、アスタキサンチンを高濃度配合した目元用シートマスク『アスタリューション アイゾーンマスク』を、2007年2月には化粧水『アスタリューション ローション』を追加発売し、商品を通じてアスタキサンチンの効果を広くお客様に伝えています。

また2006年10月17日に開催された第24回国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)大阪大会では、共同研究の成果として、「皮膚の過酸化脂質修復機能に着目した新たな抗老化アプローチ」について発表しています。