『読売新聞』2007年10月17日付 学力優秀で困窮学生支援・・・広島大が新奨学制度 入学金・学費免除月10万円支給 入試成績が優秀なのに、経済的理由で進学が困難な学生を支援するため、広島大は16日、入学金と在学中の学費を免除し、月額10万円の奨学金を支給する「フェニックス奨学制度」を来年度から導入する、と発表した。格差社会の広がりで、親の経済力が子どもの進学を左右する傾向が強まるなか、文部科学省学生支援課は「ここまで充実した支援をする国立大は珍しい」と、同大の取り組みに注目している。 同大学によると、大学入試センター試験の合計点を9割以上取った受験生を対象に、年収や所得の上限を世帯人数ごとに設定した。例えば、受験者の世帯人数が3人の場合、自宅外からの通学者は、世帯の年収を265万円以下とし、実家が農業など自営業の場合、給与所得以外の収入を124万円以下としている。今年度の合格者のうち、同センター試験で9割以上取った学生は44人いた。 支援は奨学金のほか、入学金(28万2000円)と授業料(年間53万5800円)が全額免除される。問い合わせは同大学生総合支援センター(082・424・6163)へ。 |