『東奥日報』2007年10月6日付

弘大の財務改善順調/文科省評価


文科省の国立大学法人評価委員会は五日、全国の国立大学法人の二〇〇六年度業務実績に対する評価結果を公表した。弘前大学は「財務内容の改善」の項目で「順調に進んでいる」と評価された一方、「業務運営の改善と効率化」では、五段階で四番目の「やや遅れている」との指摘を受けた。

項目別ではこのほか、「その他の業務運営に関する重要事項」で「順調に進んでいる」、「自己点検・評価と情報提供」で「おおむね順調に進んでいる」との評定を受けた。全体では、科学研究費補助金の申請件数・採択率の増加や、就職支援に力を入れていることなどが評価された。

業務運営の改善で「やや遅れている」と指摘されたのは、全国九十一法人中、弘大を含む三法人のみ。

弘大の大学院博士課程の充足率(〇六年五月一日現在)は70.8%と、評価委員会が指標とする85%を満たさなかった。大学側は、特に低かった医学研究科の定員を保健学研究科に振り替えるなど対策を取ったが、〇七年度も74.8%にとどまっており、厳しい見通しは続いている。

教員の業績評価や事務組織再編などの取り組みの遅れも指摘されたが、〇七年度内に実施する方向で進めているという。