『日本経済新聞』2007年10月7日付

国立大の業務実績評価、8校「やや遅れている」


文部科学省は、国立大87校の2006年度の業務実績に対する評価結果をまとめた。全体としては「各大学とも中期経営計画の達成に向けて戦略的な大学運営が行われている」と評価。一方で業務の効率化や財務体質の改善など個別の評価項目では計8校を「やや遅れている」とし、一段の改善を求めた。

業務実績の評価は国立大学法人法に基づき、国立大学法人評価委員会(委員長=野依良治理化学研究所理事長)が実施している。87の国立大と、高エネルギー加速器研究機構など4つの大学共同利用機関法人について、各法人が設定している6カ年の中期経営計画(04―09年度)に対する進行状況を審査・評価する仕組み。実施3回目となる今回は、中期計画の折り返しの年に当たる。

評価委は全体評価として「いずれの法人も、学長のリーダーシップの下で工夫や改善を図っている」と指摘。評価委の評価を参考に翌年度以降の改善を図る大学が増えていることも挙げ「様々な取り組みが具体的な成果として表れつつあり、さらなる進展が期待される」とした。