『毎日新聞』和歌山版2007年9月13日付 和歌山大:観光学部、拠点再考も 学長会見「市や地元、思いに距離感」 和歌山大の小田章学長が12日記者会見し、中心市街地での拠点整備を計画している観光学部について、「市や地元に、具体的な支援や大学を生かしたまちづくりの将来像を示してほしいとお願いした。受け入れ態勢が見えず、市や地元とうまくかみ合わなければ、拠点について再考もある」と述べた。 同学部は来年度の開設を予定。旧丸正百貨店など市内中心部3カ所を拠点にする計画で、市の「中心市街地活性化基本計画」でも目玉事業の一つとなっている。 小田学長は先週、大橋建一市長らと会談したことを明らかにし「今週中の返答を求めた。施設整備を始める期限が迫っている。学部設置を応援し、歓迎してもらっているのは承知しているが、大学の思いと距離を感じる」と話した。 一方、市まちおこし推進課の豊田勝彦課長は「大学は中心市街地に必要で効果があると考えている。基本計画には外国人向け語り部事業など学生との協力を掲げたり、互いにできることを検討しており、提案させてもらおうと思っている」と語った。市中央商店街連合会の久保政路会長は「活性化委員会で、具体的な話を考えたい」と話している。【最上聡】 |