『しんぶん赤旗』2007年9月13日付

カフェバーで宇宙基本法談義
吉井議員 軍拡危険訴え


日本共産党の吉井英勝衆院議員は十一日夜、東京都内のカフェバーで開かれた、宇宙基本法案を考えるトークイベントにゲストとして招かれ、宇宙の軍事利用を無制限に拡大する法案の危険性について語りました。約二十人の観客を前に、ノンフィクション作家の松浦晋也さん、国立天文台助教の石附澄夫さんと討論しました。

吉井議員は「自民党国防族と兵器・宇宙産業が、巨大与党ができた二年前から、宇宙に軍事を持ち込むチャンスだと、動いてきた」と経過を紹介。「法案強行をくい止めるために、多くの人に危険性を知らせ、世論と結んで国会でがんばりたい」と、決意を語りました。

松浦さんは、同法案に基本的に賛成する立場を表明しつつも、軍需に期待する産業界が、宇宙開発を曲げる可能性があることを指摘し、「小惑星探査機『はやぶさ』のような宇宙科学に重点投資すべきだ」と述べました。

科学技術の利用をめぐって、「便利な道具が、破壊の道具になることは避けられない」とする松浦さんにたいし、吉井議員は「科学技術を使う人間によって決まる。理性的に進めていくことが大事だ」と投げかけました。

石附さんは、学問に軍事機密がもちこまれたり、研究者が戦争に奉仕させられる危険性を指摘。「自主・民主・公開と平和利用原則を守り続けることが、宇宙開発のあるべき姿だ」と話しました。