共同通信配信記事 2007年9月3日付

地方大発のベンチャー増加 5年前の3・2倍


経済産業省は3日、大学の研究をもとに生まれた企業の調査を発表した。首都圏と関西圏を除いた地方大学発のベンチャー企業が今年3月末で819社となり、5年前の259社から3・2倍に膨らんだ。首都・関西圏を含めた全体では2・7倍の1590社で、地方発の増加ペースが上回った。

経産省は「地方大発ベンチャーが人材を引きつけ、地域経済を活性化する拠点になる可能性がある」と期待している。

調査では全体の経済効果として、売上高を約2800億円、雇用を約1万8000人と推計。ベンチャーの成長段階で、製品の販売を始めた「事業段階」が51%に達し、初めて半数を上回った。

都道府県別の企業数は、主要大学が集まる東京が378社でトップ。大阪が111社、神奈川が107社、京都が96社、福岡が95社で、上位は前年と同じ順位。広島が10位に浮上した。