『産経新聞』2007年9月3日付

山形大の結城新学長 天下りをあらためて否定


官僚トップの前文部科学事務次官から山形大新学長になった結城章夫氏(58)が3日、就任会見し、「大学のしがらみにとらわれず、事務の合理化など改革をしたい」と抱負を語った。“天下り”批判は「(学長選で)文科省は動いておらず、大学から選ばれた身だ」とかわした。

結城氏は「長く中央(省庁)にいたので、国の政策や社会の常識などは分かる」とし、教育内容の充実と、社会に対する説明責任を重視する考えを示した。

会見には、学長選で争った前工学部長小山清人氏(58)ら新理事5人も同席した。教職員投票1位の小山氏が落選し波紋を呼んだが、小山氏は「私は捨てて組織を良くする一員として働く」と述べた。

結城氏は山形県出身で東大工学部卒。卒業後旧科学技術庁に入り、平成17年から今年7月まで文科事務次官を務めた。