『四国新聞』2007年9月1日付 高松、詫間2高専統合−10年度新高専を設置 香川県高松市勅使町の高松高専(塩谷幾雄校長)と香川県三豊市詫間町の詫間電波高専(高畑秀行校長)の両国立高専が統合されることが31日、明らかになった。全国の高専を管理運営する国立高等専門学校機構(東京)が発表した再編整備計画の中に、両校の統合・新高専の設置が含まれた。同機構は「教育の質の向上と地域連携の強化を目指す計画。現在の両キャンパスは維持し、両校の特徴を生かして社会ニーズに応じた新しい高専を設置したい」としている。 計画では、2009年10月に両校を統合して新しい高専を設置し、翌10年度から学生を受け入れる予定。09年度までの入学者は旧両高専のカリキュラムで学ぶ。 高松高専は1962年4月設置。機械工学、電気情報工学、制御情報工学、建設環境工学の四科があり、入学定員は各科40人の計160人。詫間電波高専は1971年4月設置。情報通信工学、電子工学、電子制御工学、情報工学の四科があり、入学定員は各科40人の計160人。 統合校はものづくり系に強い高松、IT関係に強い詫間の特性を併せ持った高専とする方針。現両校のいずれかに本部を置き、高松市と三豊市にある現キャンパス施設を活用する。新校の名称や設置学科、入学定員などは今後検討される。 同機構では、中央教育審議会の高等専門学校特別委員会での審議を踏まえ、「産業社会ニーズに対応する創造性を持った人材育成」を推進するための方策を検討。財政状況なども踏まえ、教員や設備を集中・効率的に活用し、教育の質のアップを目指すための再編整備に乗り出した。 全国の計55高専のうち、まず第一弾として香川、宮城(宮城高専・仙台電波高専)、富山(富山高専・富山商船)、熊本(熊本電波高専・八代高専)の4エリアでそれぞれ両校を統合して新高専を設置する方針が決まり、今後は具体的な構想の検討に入る。 |