『読売新聞』2007年8月29日付

高知女子大の09年統合開学目指す、知事方針(高知)


県が県立高知女子大永国寺キャンパス(高知市永国寺町)を池キャンパス(同市池)に移転させ、2009年4月の統合開学を目指し、関連予算として盛り込んだキャンパス移転の工事費など1億円が、6月県議会で認められなかった問題で、橋本知事は28日、改めて9月県議会に予算を提案し、予定通りの開学を目指す方針を明らかにした。

統合開学の予算を巡っては、県の財政事情や新設計画中の学部などにからみ「この時期にやる必要があるのか」などと県議会で反発が相次ぎ、関連予算が削除されていた。橋本知事はこの日の定例記者会見で、「高度な技術を持つ人材を養成するため、看護、社会福祉、健康栄養の学部が高知医療センターと連携を深めることが極めて急がれる」と、事業の必要性を強調。さらに、新設する社会科学系学部も協議が進み、工事費用を抑えて財政面にも配慮するとしたうえで、「保健・福祉・医療の人材を育てる大切さを広く県民に知ってもらう努力をすることも大切」と述べた。

当初、県は6月議会での予算可決がなければ、スケジュール通りの開学が困難になるとしていたが、国との協議が進み、9月議会での可決でも間に合う見通しが立ったという。