『琉球新報』2007年8月24日付

文科系で単位互換 県内4大学院


沖縄大、沖縄国際大、名桜大、琉球大は23日までに、各人文社会科学系大学院間で学生を相互に受け入れ、他大学院の授業科目を履修しての単位取得を認める協定を締結することで合意した。単位互換協定は大学院生の授業選択の幅を広げ、教育の充実・向上を図ることが目的。これまで県内では、私立大学間で学部の授業科目の単位互換に関する協定締結はあったが、大学院間では初めての試みとなる。

相互の協力によって魅力ある大学院をつくり、学生数の確保にもつなげていきたい考えだ。24日に4大学の学長らが出席し、西原町の琉大で協定調印式がある。協定は10月1日から施行され、本年度後期から他大学院で授業登録できる。

人文社会科学系大学院では実験施設がさほど必要ないため、連携・協力しやすいとして、昨年初めに琉大が単位互換の実施を提案。私立3大学と協議を進めてきた。沖大は現代沖縄研究科、沖国大は地域文化研究科、地域産業研究科、法学研究科、名桜大は国際文化研究科、琉大は人文社会科学研究科前期課程で実施される。

修士論文作成を指導する科目や受け入れ人数が制約される科目など一部を除くほとんどの科目が対象。

琉大人文社会科学研究科の仲地博研究科長は「大学を超えて学生が学ぶことで教育の成果が挙がるだろう」と期待を寄せている。