時事通信配信記事 2007年8月20日付

●「予算を増やせば学力は上がる」=有馬元文相


8月末の2008年度予算概算要求を控え、元東大総長で元文相の有馬朗人氏ら「教育の将来を考える会」のメンバーがこのほど文部科学省を訪れ、教育への公財政支出増などを提案した。

記者会見した有馬氏らによると、先進諸外国で教育費が減っているのは日本だけ。一方で、教育予算を大幅に増やした韓国などは、国際的な学力調査で、2000年の6位から03年には2位に劇的に上昇したという。

学力低下が指摘される現在の日本だが、「予算を増やせば学力は上がる」と有馬氏は力説。実際、文科省内でも、「予算がすべてではないが、お金を掛けることで解決することは多い」(官房幹部)との認識は強い。「教育予算に反対する人はいないだろうに…」「総理もなぜ思い切って予算を増やすと言えないのか…」などとつぶやきつつ、お盆休み中も多くの職員が予算関連作業にいそしんでいた。