『毎日新聞』石川版2007年8月17日付

北陸先端大学院大:使途制限なし、報償金100万円 貢献した教職員に


◇制度新設

北陸先端科学技術大学院大(石川県能美市)は、研究費などの外部資金を獲得したり、教育活動などで大学に貢献した教職員に対し、最大で100万円の報償金を支給する制度を新設した。来年6月に第1回の該当者に支給する予定で、大学への貢献を理由に報償金を出す例は全国でも少ない。

同大では、これまで外部から得た研究資金のうち、広報費や特許出願費などを目的とした大学用の「間接経費」の約3割を研究者個人に配分しているが、使途を制限しない報償金を出すのは今回が初めて。全国では、九州大、岡山大などが似た報償制度を実施している。

報償の対象は、▽優れた講義などの教育活動▽間接経費が100万円以上となる大口の外部資金を獲得した場合−−など。いずれも100万円が上限で、事務系職員も対象に所属長や副学長が推薦し、学長が選考する。毎年6月に表彰を行うという。

同大は「インセンティブ(動機付け)を与えるために事務系職員も対象にしているのが特徴。教育、研究双方の面から大学の活力を高めたい」としている。【八田浩輔】