『日本海新聞』2007年8月11日付

島根大大学院教育学研究科 来年度大幅に改組


島根大学(島根県松江市西川津町)の大学院教育学研究科が二〇〇八年度から大幅に改組する。高度な教員養成教育の実現を目指し、従来の専攻から初等教育の「教育実践開発」(定員二十人)と中等の「教育内容開発」(同二十人)に変更して明確化。現職教員のための一年短期履修コースを設け、教育実践力を身に付ける。十一月に入試が行われる。

改組ではコース制を採用し、「教育実践」では学習開発、発達臨床、臨床心理の三コースに分け、「教育内容開発」は国語、社会といった学科ごとの専修から、各教科の教育課題に対応するため言語系、社会系などの七コースにした。

現職教員用の「一年短期履修コース」では、個々のニーズにあったオーダーメード型プログラムを提供。修士論文に替わり、複数の指導教員による実践的研究指導を行う。

同大の高岡信也教育学部長は「教員の研修の機会として短期コースは売り。専門性、高度化で質向上に寄与し、先駆けて六年一貫教育を実現させたい」と話している。

全国の大学で設置が進む教員養成目的の専門職大学院については、「創設の目的を学科の改組で担える」とする一方、島根、鳥取両大で共同設置を目指す「連合教職大学院」の検討を今後も進める。