『毎日新聞』長崎版2007年8月3日付

長大大学院:国際健康開発と教職実践、2研究科を来年度新設


長崎大学(斎藤寛学長)は来年度から大学院に国際健康開発研究科・国際健康開発専攻と教育学研究科・教職実践専攻を開設する。6月末に文部科学省へ設置申請し、11月末に許可が下り次第、募集を始める。

国際健康開発研究科は、国際機関やNGOで活躍する保健医療政策アドバイザーや国際保健医療コンサルタントといった専門知識と実践力を備えた人材を養成するのが狙い。この分野での専門家を養成する教育機関は国内にほとんどなく、東大や京大など一部の大学に医学系の研究科があるだけ。特定学部と連結しない独立研究科は日本で初めて。

同大学が二十数年間にわたる熱帯医学分野での研究や人材育成の実績を生かしながら、幅広く多様な分野から専門家が参加する。講義だけでなく、途上国でのNGOや国際機関などでの8カ月の実践という長期インターシップもあるのが特色。修士課程で定員10人。

また、教育学研究科・教職実践専攻は、来年度から設置が認められる学校運営や教科教育のリーダーを養成する教職大学院。同大学の教育系大学院は従来、学校教育と教科教育の2専攻があったが、今回は学校教育専攻を教育学研究科・教職実践専攻に再編。

子ども理解・特別支援教育実践▽学校運営・授業実践開発▽理科・ICT教育実践▽国際理解・英語教育実践の4コースを設置。実践力を向上させることを主眼として修士論文はないが、現場での教育実習を課す。現職教諭向けの1年コースから免許を持たない学生向けの3年コースまで設ける。【横田信行】