『長崎新聞』2007年7月24日付

長崎大が2大学院の概要発表 来年度設置


長崎大(齋藤寛学長)は二十三日、二〇〇八年四月に設置予定の国際健康開発研究科、教育学研究科・教職実践専攻の二つの大学院の概要について発表した。ともに現場、実践を重視した人材育成のカリキュラムとなっている。

国際健康開発研究科は、国際的な保健医療分野などで活躍する即戦力の人材を育成。これまでの熱帯医学研究や、文部科学省から委託を受けてケニア、ベトナムで進めている感染症分野の研究の実績などを基に、カリキュラムを構成する。

国際情勢に対応する幅広い知識、技術の習得も念頭に置き、国際保健のコースとしては、学部の枠を超えた日本初の独立研究科となる。二年間の修士課程。現場での長期インターンシップに基づき、修士論文を作成。課程修了者には、国際保健医療分野で重要となっている公衆衛生学修士の学位を授与する。

教職実践専攻は、現場教育に重点を置いた教員養成プログラム。従来の学校教育専攻を廃止し、文科省の教職大学院として新設。子ども理解・特別支援教育実践、学校運営・授業実践開発など四コースを設け、県や各市と連携して、専門教育に取り組む。一、二、三年の各プログラムがあり、論文に替わる教育実習を課している。

齋藤学長は「国際健康開発研究科は日本最初のマスターコースとして、国際的な人材を育てたい。教職実践専攻では、本県が求めるタフな教員を育成したい」と話している。