『室蘭日報』2007年7月24日付

室工大・大学院に新しい3専攻の設置認められる


室蘭工業大学が文部科学省に申請していた、博士前期課程の新しい専攻「航空宇宙システム工学専攻」「公共システム工学専攻」「数理システム工学専攻」の設置が23日までに認められた。平成20年度から開設する。今後、各専攻の学生募集を始め、11月に選抜試験を実施する。

募集定員は航空宇宙が10人、公共、数理は各8人。博士前期課程の定員(198人)は変えず、現在6つある各専攻(建設、機械、情報、電気電子、材料物性、応用化学)の定員を3―8人削減して対応する。大学院教育の高度、多様化を図る。大学院の学生、学部受験生の確保につなげる狙いがある。

「航空宇宙」は宇宙通信や材料など宇宙産業にかかわる分野を扱う。「公共」は地域や都市の環境保全・制御や自然災害の抑制・制御の課題を扱う。「数理」は数理的思考で学際的・分野横断的な工学の諸問題を解決する能力を育てる。

新専攻設置準備室長として奔走した同大の岸徳光理事は「3専攻すべてが認められた。航空宇宙は学際領域も含めた専攻に、公共は文系と工学の融合を、数理では優秀な人材を生かしていく」と話している。