『福井新聞』2007年7月24日付

地域貢献へ連携事業 近く県含め協議 県内8大学・短大・高専


県は、県内の8つの大学、短大、高専が共同で取り組む地域貢献活動を支援する「大学連携リーグ」事業に乗り出す。近く西川知事と理事長・学長によるトップ懇談会を設置し、連携の具体策検討に入る。学校間や産学官で取り組む研究を助成する。

県内では、大学同士が単位互換などで協力しているケースはあるが、全校が足並みをそろえて地域貢献活動を推進するのは初めて。また、こうした活動を通して、県内全体の研究・技術レベルの向上や人材育成を図る狙いもある。県によると、他県で行われている同様の連携は大学主導で、県がリーダーシップをとるのは珍しいという。

連携の対象となるのは県立大、福井大、福井工大、仁愛大、仁愛女子短大、敦賀短大、福井医療短大、福井高専。

懇談会は、各校が連携して実施する地域貢献活動について、意見交換や具体的事業の検討を進める。これまで個別の大学ではカバーしきれなかった地域の小中学生らを対象にした課外授業や、各校のシーズを集めた公開授業の開催などが協議される見込み。

一方、研究費の助成は、健康長寿やまちづくりといった地域貢献につながる10件程度を選び、250万円を限度に費用の半額を補助する計画。学校同士だけでなく、自治体や企業との共同研究も対象とする予定。

県は「幅広くより効果的な地域貢献を進めるには、個別の学校だけでは限界がある。各校が連携を深めることで、研究などを含めた地域全体のレベルアップにつなげたい」と話している。