共同通信配信記事 2007年7月22日付

進まぬ大学の9月入学 条件未整備指摘の声も


9月入学など4月入学以外の制度を2005年度に導入していた大学153校のうち、実際に4月以外の入学生がいた大学は、約4割の63校で、入学者総数も留学生などを含めても1569人にとどまったことが22日、文部科学省の調査で分かった。

前年度に比べ、入学者のいた大学数、全体の入学者数とも減少。政府は9月入学推進を打ち出しているが、卒業と就職時期のずれ、通常と別に入試を実施することへの大学側の負担など、大学側からは条件未整備を指摘する声が出ている。

教育再生会議は4月入学を原則としている学校教育法施行規則の改正を提言。政府も「骨太の方針2007」に盛り込んで閣議決定し、9月入学拡大に向けて動きだしている。

文科省大学振興課は「9月入学などは新しい制度で、データを集めている状況。入学実績がない大学が多いことについては、今の段階では何も言えない」としている。