共同通信配信記事 2007年7月11日付

国立大病院は募集枠確保 看護師採用、7割未満も


厚生労働省は11日、看護師を手厚く配置する医療機関に診療報酬を上乗せしたことに伴う看護師の採用状況を発表した。4月時点で、採用人数は国立大学病院が前年度の2倍の募集に対して97%を確保できたのに対し、社会保険病院は69%と7割に達せず、明暗を分けた。

調査は、私大を含めた大学病院のほか都道府県立病院など800余りの病院を対象に実施。昨年4月の診療報酬改定で「入院患者7人に対し看護師1人」の最も手厚い配置基準を達成すると報酬が上乗せされるようになったため、募集人数は約3万3500人と約8200人増えた。これに伴い、採用も約5200人増の約2万7900人となった。募集に対する採用率は83%。

採用率が高かったのは、国立大学病院のほか国立高度専門医療センター(91%)、国立病院(88%)など。