『山形新聞』2007年7月11日付

候補者4人、得票数を公表へ 山形大、学長選考を公示


山形大は10日、仙道富士郎学長の任期満了(8月31日)に伴う学長選考の候補者を公示した。6学部から推薦を受けた候補者は4人。学内意向聴取と呼ばれる教職員の投票で上位3人に絞り、26日の学長選考会議(坪井昭三議長)で決定する。

候補者は、抽選順に小山清人工学部長(58)、結城章夫前文部科学事務次官(58)、加藤静吾前理学部長(62)、中島勇喜農学部長(63)の4人。12日に小白川キャンパス、 13日に工学部、17日に医学部、19日に農学部で学内公開討論会を行う。

学内意向聴取の投開票は25日で、投票資格者(有権者)は助手、事務職の課長補佐級以上の教職員約850人。国立大学法人法の規定により、上位3人選出後の最終決定は、学外委員が半数を占める学長選考会議(14人)に委ねられる。

一方、学長選考会議は10日、選考委員の無記名投票の結果、意向聴取の得票数を公表することを決めた。ただし、氏名だけを公表とする学長選考規則は改正せず、「移行措置」として公開する。

候補者の得票数については、今年4月の選考会議で規則を改正し、非公開とすることを承認。その後、医学部を除く5学部から規則改正の取り消しを求める意見書が提出されたこともあり、6月の選考会議で協議したが、再び非公開とすることを確認した。

しかし、その後も理学部や人文学部、農学部から意見書が提出されるなどしたため、仙道学長が「手続き上の問題で混乱するよりも、次期学長を円滑に選考することに重点を置くべきだ」とし、坪井議長に移行措置として得票数を公開することを提案。選考委員に郵送で意見を求めた結果、賛成多数だった。同大は「選考規則については、新学長就任後に他大学の例や学内の意見も参考にしながら、再度検討していきたい」としている。