『毎日新聞』2007年7月10日付

中教審:大学教員の研修義務付け答申 伊吹文科相に


中央教育審議会(山崎正和会長)は9日、大学教員の授業内容や方法の改善を図るため、教員向けの組織的な研修を各大学に義務付けるよう伊吹文明文部科学相に答申した。文科省は近く大学設置基準など関係省令を改正し、来年4月から施行する。

大学教員向けの組織的研修は「ファカルティー・ディベロップメント」(FD)と呼ばれ、すでに大学院では義務化。学部レベルでは全国国公私立大の約8割が実施している(文科省の05年度調査)。同省は「FDの中身が重要だ。実施するだけでなく教育内容の実際の改善につながるものにしてもらいたい」と説明する。

中教審答申にはこの他、授業内容や成績評価方法などを示した授業計画(シラバス)の作成や公表の義務化なども盛り込まれている。【高山純二】