『北海道新聞』2007年6月29日付

道教大釧路校 来春に教職大学院 実践力高い教員養成 市教委と覚書


道教大は、現職の教職員が学校での勤務を続けながら高度な実践能力の習得を目指す「教職大学院」を来年四月一日に釧路校などで開設する準備を進めている。道教大釧路校はこのほど、大学院開設に向けて教育現場との協力を確認する「教職員大学院に関する覚書」を釧路市教委との間で交わした。

道教大の教職大学院は釧路校のほか札幌校、旭川校でも開設の予定で、道教大は二十九日、設置審査書類を文科省に提出する。

釧路校と市教委の覚書では、現職教員が大学院へ通学する場合の配慮や、大学院運営にかかわる学校側からの情報提供などを盛り込んだ。

大学院の対象となるのは、五年以上の教職経験がある現職教員と教員免許を取得した大学卒業生など。釧路校の定員は十人程度とみられ、「学級経営・学校経営コース」「生徒指導・教育相談コース」「授業開発コース」の三コースが設けられる予定だ。授業は夕方から夜間に行われ、一人の大学院生を複数の教授でサポートする。

教職大学院は、いじめや不登校など児童・生徒のさまざまな問題に対応できる力量を備えた教員の養成のために、文科省が提唱し、数年前から道教大内でも開設に向けた議論が行われていた。

道教大釧路校は、教職大学院の開設を教育関係者などにPRするため、七月七日午後一時から釧路市生涯学習センター・まなぼっとでシンポジウムを開く。

問い合わせは同校(電)0154・44・3214へ。(近藤憲治)