『毎日新聞』三重版2007年6月26日付

岐路に立つ大学:三重大「学長と懇談会」 学生の生の声に耳傾け


◇「改善する姿勢大切」

津市栗真町屋町の三重大学長室で25日、「学長と学生との懇談会」が開かれた。学生の声を直接聞くことで、教育活動の改善につなげようと、学長主催で05年から開いており、今年度は5月に続き2回目。

学生側からは人文、教育、医、工、生物資源の5学部に所属する3、4年生14人が参加し、豊田長康学長と野村由司彦副学長(教育担当理事)と話し合った。まず学生が1人ずつ自己紹介し、「卒論のテーマなど自由度が高いところが良いが、学務面でもっと学生へアドバイスがほしい」などと大学に望むことを伝えた。

「(半期ごとに実施している)授業評価アンケートの結果を学生にも公表してほしい」「大学祭の終了時間を延長してもらいたい」などの要望も出た。野村副学長が「すべてを実現するのは難しいかもしれないが、検討し、何らかの回答を示したい」と締めくくった。

懇談会終了後、豊田学長は「運営費交付金の削減に反対する声明を出した時、過去に懇談会に参加した学生から励ましのメールが届いた。できるところから改善しようとする姿勢が大切だと思う」と話していた。次回は7月中旬、大学院修士課程の学生を対象に行う予定。【高木香奈】