『西日本新聞』2007年6月6日付

女性研究者増を環境整備で支援 九大


九州大学(福岡市東区)は5日、本年度の文部科学省の科学技術振興調整費対象に、女性研究者を増やすために出産や育児と研究が両立しやすいキャンパス環境を整える事業が採択されたと発表した。

同大によると、女性研究者専用の支援室を設けて、育成態勢を充実するとともに優秀な若手を発掘する。研究補助者を導入し、女性が研究に専念できる環境を整える。

2009年度までの3カ年事業で年間予算約3900万円。同大は事業とは別に、学内のすべての研究助成制度に女性の専用枠も設けて、事業終了時の教官全体に占める女性の割合を現在の8.5%から13%に高めたいとしている。

九州大では、生活習慣病との関連が指摘される「生体レドックス反応」を分析、治療するシステムの確立を目指す産学協同の研究事業(年間予算約3億円)など3件も科学技術振興調整費の対象に採択された。