『建通新聞』2007年5月24日付

【東京】国際宿舎を新設 東京大学が目白台等に


東京大学は、文京区目白台の旧医学部附属病院分院跡地と、柏市の柏IIキャンパスの2カ所に、外国人研究者や留学生用の国際宿舎を新設する。民間からの長期借り入れとPFI的手法によって建設する方針だ。事業着手は2008年度以降の見通し。

旧医学部附属病院分院跡地(文京区目白台3ノ28ノ6)に建設する国際宿舎は「目白台国際村(仮称)」。外国人研究者や留学生の居住環境を飛躍的に改善する大規模なインターナショナル・ゲストハウスで、改修し活用する既存施設を含め延べ約2万3000平方bの施設整備を想定している。建設の前段として、活用しない既存施設の解体に加え、土壌汚染対策も必要になるとみている。

同跡地は面積約2ヘクタール。国際宿舎のほか、社会科学と人文学を中心に理科系も巻き込んだ学融合の場となる「東京大学高等研究所(仮称)」の建設も計画している。

一方、柏Uキャンパス(柏市柏の葉6ノ2ノ1)に建設する国際宿舎は「柏インターナショナルロッジ」。柏地区キャンパス第3次整備計画(07年2月)によると、部局などが要望する規模は延べ5000平方b。戸数は130戸程度を見込む。

同キャンパスは、東大農場を移転させる検見川総合運動場(千葉市花見川区花園町1035)の代替地となる。このため、国際宿舎のほか▽生涯スポーツ健康科学研究センター▽総合研究体育館▽宿泊健康保養棟▽トレーニング施設▽3種公認陸上競技場▽多目的芝生フィールド―などの整備を計画している。

東大ではさらに、豊島国際学生宿舎(豊島区西巣鴨2ノ31ノ7)のII期整備として、同所にある豊島学寮の改築に向けた検討も始めた。また、06年度に入札を取り止めた新追分国際宿舎(文京区向丘1ノ12ノ7)の整備についても、本年度中に再度発注する考え。