『東奥日報』2007年5月15日付

弘大病院が経営コンサルを公募


弘前大学医学部付属病院(花田勝美院長)は、財政状況の一層の改善に向け、経営戦略のコンサルティングを外部に委託することを決めた。委託先は公募により六月中にも決定し、年度内に改善方策を策定する予定。付属病院は、国立大学の独立法人化以降、国が課した経営改善係数による収入減などにより厳しい経営を迫られており、院外から見た改善点や情報を導入する考え。

付属病院に配分される運営交付金は、二〇〇五年度から毎年1%減額されている。さらに、弘大病院で現在建設が進む新病棟や高額な医療機械購入に伴う長期借入金の返済に、毎年二十億円前後を充てなければならないなど、厳しい経営状況が続いている。

同病院経営企画室によると、病床稼働率向上のための病床の再配置や、患者七人に一人の看護師を配置した病院に国が診療報酬を上乗せする「七対一看護」を導入するなど、内部で検討できる限りの改革は行ってきた。しかし、経営改善係数に対応し、病院経営を維持していくには「一層の経費節減と増収に向け、さらなる効率化が命題」だという。

コンサルティングの委託先は民間業者などを想定しており、今月十八日まで公募する。選考のための面談を順次行い、六月中旬をめどに決定する予定だ。