共同通信配信記事 2007年5月9日付

是正指示権で知事意見割れる 山形、福岡で特別委公聴会


衆院教育再生特別委員会は9日午後、山形、福岡両市で教育改革関連3法案に関する地方公聴会を開いた。文部科学相の教育委員会に対する是正指示権について、斎藤弘山形県知事が地方分権の立場から批判。全国知事会長の麻生渡福岡県知事は理解を示すなど賛否が割れた。

山形会場では、地方教育行政法改正案に新設した是正指示権について斎藤知事が「地方分権に反する。教育分野では地方の自主性をより尊重すべきで、現行制度で十分だ」と批判した。その上で「不都合な事態があれば行政として看過しないし、大臣まで行き着けばむしろ首長の責任問題になる」と強調した。

福岡会場では、麻生知事は文科相の是正指示権について「当初、地方分権の流れに逆流するとして反対意見を表明したが、結局、生命などにかかわる必要が生じた場合に限定された。地方自治法の範囲内だ」と述べ、理解を示した。