『日本経済新聞』中部版2007年5月8日付

静岡大学と浜松医科大学、共同研究促進で協力協定


静岡大学(静岡市、興直孝学長)と浜松医科大学(浜松市、寺尾俊彦学長)は共同研究などに関する協力協定を結び、今年から医工連携を強化する。互いが持つ技術や研究課題の情報を定期的に交換し、研究者同士の共同プロジェクトに発展させる。医療分野に関心がある企業の参加も募り、地域で医療と製造業を結びつけた新たな産業創出にも取り組む。

両大学はこのほど、先端分野での共同研究や、研究者の相互交流などをうたった包括的な協定を結んだ。両大学の研究者は年2回ほど集まり、情報交換会を開く。地元企業にも参加を募り、企業を巻き込んだ共同研究に発展させる。

これまで両大学の研究者が個人的なつながりや企業を仲介役にして共同研究する事例はあったが、その数は少なかった。大学規模で連携を深めることで、より大きな成果に結びつけたい考え。6月にも第1回の会合を開く。

昨年末には試験的に両大学で情報交換会を開催。企業関係者を含めて50人程度が参加した。浜松医大は体内のがん細胞を冷却して治療する方法の技術的な問題点など10前後のテーマを発表。