時事通信配信記事 2007年4月23日付

●大学の競争力強化で一致=教育再生で合同協議


政府の教育再生会議(野依良治座長)は23日午前、安倍晋三首相も出席して首相官邸で総会を開催した。大学・大学院改革を扱う政府の5つの有識者会議の代表者も参加。日本の大学・大学院の国際競争力強化に向けた具体策の検討が必要との認識で一致した。また、国からの予算配分に関し、競争原理の導入を求めていく方針を確認した。

首相はあいさつで、「国際競争力を強化し開かれた大学・大学院にしていくことで、さらに日本の学ぶ力の強化につながる」と指摘。その上で「改革の基本方針は教育再生会議で取りまとめ、できれば6月の骨太の方針に盛り込んでいく」と強調した。

総会に参加したのは、経済財政諮問会議、アジア・ゲートウェイ戦略会議、規制改革会議、総合科学技術会議、イノベーション25戦略会議のそれぞれの代表者。

総会後に開かれた「教育再生」分科会では、(1)同じ大学の学部から大学院への内部進学者の割合を国立大を中心に最大3割程度に抑制し学生の多様化を確保(2)学部の早期卒業制度を活用した大学院進学の推進―などを柱とする大学院教育改革の素案をまとめた。