時事通信配信記事 2007年4月7日付

国立大にも格付け取得広がる=受験生に財務健全アピール


大学の格付け取得が私立から国立にも広がり始めた。2006年9月の東京大学を皮切りに、今年1月には岡山、先月は九州、北見工業の各国立大が取得した。少子化が進む中で財務健全性をアピールし、受験生を呼び込む狙いがありそうだ。

格付け水準は旧制帝国大学の東大や九大が最上級の「AAA」となり、慶応や早稲田、同志社など有力私立大の「AAプラス」を1段階上回った。岡山大は「旧帝大に比べると、政府・民間資金の獲得能力はやや弱い」(格付投資情報センター)ため、「AAプラス」。また、北見工大は「AA」にとどまり、財務の信用力に格差が生じている。

国立大が格付け取得に積極的になったのは、04年の国立大法人化の影響が大きい。九大は格付け取得について「財務健全性を学外に発信する絶好の機会」と説明する。