『沖縄タイムス』2007年4月6日付夕刊

メーンキャンパス着工/大学院大学


世界最高水準の研究や教育を行う自然科学系の沖縄科学技術大学院大学メーンキャンパスの起工式が六日午前、恩納村谷茶の建設予定地で行われた。

同事業の整備を担う独立行政法人・沖縄科学技術研究基盤機構のシドニー・ブレンナー理事長や仲井真弘多知事、清水治内閣府沖縄振興局長、志喜屋文康恩納村長らがくわ入れし、安全を祈願した。二〇〇八年度にはキャンパス内の一部施設の供用開始を予定しており、一二年度の開学に向けた作業が本格化する。

式典でブレンナー理事長は「設置場所の選定から長い時間をかけ、この日が迎えられたことは大変喜ばしい。開学に向けた大きな一歩だ」とあいさつ。仲井真知事は「沖縄の自立経済構築に大きな展望を開く重要なプロジェクト。県も研究者の皆さんが安心して快適に暮らせるよう周辺整備事業を進めていきたい」と話した。

大学院大学の敷地は、恩納村谷茶から南恩納地区にまたがる約二百二十二ヘクタール。そのうち、丘陵地域約八十ヘクタールを開発想定地区とし、研究拠点の「ラボゾーン」、生活空間の「ビレッジゾーン」を配置。海岸地域約八・七ヘクタールのシーサイドゾーンには、すでに使用を開始しているセミナー施設や機構の事務局を備える「シーサイドハウス」がある。

〇七年度は研究棟や架橋工事、ゲスト用宿泊施設などの整備に着手。ビレッジゾーンの宿泊施設は、民間資金活用による社会資本整備(PFI)方式の整備の可能性を検討する。