『日本経済新聞』2007年3月31日付

温暖化研究で4大学連携、東大・千葉大など


東京大学や千葉大学など国内4大学が連携し、将来の地球気候を正確に予測する仮想研究所を4月1日に設立する。衛星観測や大気測定などそれぞれの得意分野の成果を持ち寄り、世界最高水準の気候予測システムを共同開発する。成果は気温上昇の予測や影響を分析している国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」に提供し、温暖化問題の克服に貢献する狙いだ。

連携するのは東大、千葉大、名古屋大学、東北大学で、設立するのは「地球気候の診断にかかわるバーチャルラボラトリー」。東大は気候モデルづくり、千葉大は人工衛星観測、名大は雲や雨などの水循環の研究、東北大は二酸化炭素(CO2)の詳細な観測と、各大学には得意分野がある。それぞれの成果を共有し、ひとつの大研究機関のように研究を進める。