『読売新聞』2007年4月2日付

北見工業大が「AA」の格付けを取得(北海道)


北海道北見市の北見工業大(常本秀幸学長)は30日、経営状況について、民間の格付け機関「日本格付研究所(JCR)」(東京)から、20段階評価で上から3番目の「AA」と評価されたと発表した。道内の大学では初の格付け評価で、全国の国立大学法人では、他の格付け機関から、「AAA」を取得した東京大、「AAプラス」と評価された岡山大に次ぐ取得。

地方大学では、学生募集や外部資金の獲得に不利な点が多いため、北見工大では、民間企業と比較できる格付け評価が一般的に理解されやすく、評価が今後の経営戦略に重要と考え、格付けを依頼していた。

JCRは、<1>工科単科大学の中でも教員一人当たりの共同研究数はトップクラス<2>教員の任期制導入<3>人件費削減など経費の抑制――などを高く評価した。

常本学長は「評価は学生の就職活動にも有利に働く。目標はAAA。内部改革を進め、教育の質の向上とさらなる研究活動の活性化を図っていきたい」と話している。

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格付け 本来は、企業、自治体などが発行する債券の元本、利息が償還まできちんと支払えるかどうかという「安全性」を、民間の格付け機関が簡単な記号でランク付けした評価。企業、自治体などの信頼性を計る指標ともなる。