『日本経済新聞』2007年3月24日付

群馬県、産学連携に専門グループ新設


群馬県は産学連携推進に力を入れる。新年度から産業政策課に「産学連携グループ」を新設。連携に向けた総合窓口を設置して企業からの相談に応えるほか、医療など健康科学を専門にした外部コーディネーターを設ける。製品開発や新事業創出を目指した行政サービスを展開する。

専任のグループリーダーを新たに設けて、これまで課内に散らばっていた産学連携関連の業務を集約する。総合窓口は企業から「自社技術を新分野に生かしたい」「大学と共同研究がしたい」などの相談を受け付け、内容に応じて工業振興課や商政課など産業経済局内の担当課に橋渡しをする。各課で大学や企業など連携先を紹介、ビジネスマッチングにつなげる。

コーディネーターは企業や大学、病院を訪問し、医療現場の声を取り入れた医療機器の開発などを目指す。産学官のネットワーク形成のため今年夏までに交流会を開く計画だ。群馬大学に建設中の重粒子線がん治療施設の稼働に備えて、県内健康科学産業の活性化を狙う。