『日本経済新聞』2007年3月21日付

鳥取銀、鳥取大に寄付講座を開設・地域経済に貢献する人材育成


鳥取銀行は20日、地域経済に貢献する人材を育成するため、鳥取大学に寄付講座を開設することで同大学と調印した。5年間で2000万円を寄付する。2007年度前期はマーケティング論を2講座開設する。理系の研究開発を目的にした寄付講座は多いが、人材育成のための講座は珍しいという。

講座は(1)農学部約20人向けに農業金融やアグリビジネス分野(2)全学部約100人向けに金融や流通、IT(情報技術)などの分野――が対象。鳥取銀の役員や幹部が講義するほか、各分野の専門家を講師に招き、前期は15回を予定している。

鳥取銀の安藤賢会長は「産学官連携でなかなか成果が出ないのは、活用する人材が育っていないことに原因がある」と指摘。鳥取大の能勢隆之学長は「経済や市場、株式を理解する力をつけることは経済関係者だけでなく、一般の人にも役に立つ」と述べた。