『日本経済新聞』2007年3月20日付

神戸信金と兵庫県立大学、中小企業の経営を支援


神戸信用金庫と兵庫県立大学は共同で中小企業の経営支援を始める。両者はまず4月に事業計画や戦略の立て方を中小企業に指南する勉強会を設置。県立大経営学部の佐竹隆幸教授らが経営課題の解決を支援する。2008年初めまでに、融資先の中小企業の新事業の計画を完成させるなどの具体的な成果を上げたい考えだ。

取引のある企業の経営基盤を固め優良な融資先を増やしたい神戸信金と、実際に活動する中小企業の経営にかかわることで研究を深めたい県立大の狙いが一致した。

設置する勉強会は「産学連携研究会」。4月に1回目を開き、神戸信金の融資先で製造業や飲食店経営を手がける14社が参加する。月1回ペースで開き、経営計画の立て方、新事業の始め方、新製品の開発方法など中小企業が抱える課題について解決方法を議論する。参加企業は増やす方針だ。

一般的な事業計画の立て方など参加者共通の課題は講義の形式で情報を提供するが、各企業の具体的な経営方針や新しい事業計画については、佐竹教授や学生が各企業と個別に協議する。費用負担の方法は今後詰める。