『静岡新聞』2007年3月16日付

ものづくりの人材育成へ 静大工学部と浜松工業高が覚書


連携強化誓い合う

浜松市の静岡大工学部(中村高遠学部長)と県立浜松工業高(平井重臣校長)は来年度から、ものづくりを基盤とした人材育成の実現を目指し、教育研究協力事業を進める。中村学部長と平井校長が15日、同大で覚書を取り交わし、連携の強化を誓い合った。

高校の生徒が夏休みなどを利用して大学で体験研究を行うほか、高校3年生の授業科目「課題研究」で、大学の教授陣からアドバイスを受けながら研究開発を進めることなどが事業の柱。教員同士の交流機会を設け、理数教育に関する情報交換もする予定。提携機関は3年間で、随時更新していくという。

同大は昨年度から、「専門高校生入学枠」を設けた。中村学部長は「学校も近い。交流を深めてより良い人材を送り込んでもらえるようにしたい」と語った。平井校長は「高いレベルの研究に触れることで、生徒の意欲が向上するはず」と効果に期待を寄せた。

静大工学部が高校と教育研究協力の提携を結ぶのは今回が初めて。さらに県西部地域の数校との間で準備を進めているという。