『毎日新聞』島根版2007年3月15日付

島根大:へき地医療の担い手育成 医学部に4月から「講座」


島根大医学部は、離島やへき地の医療の担い手を育てる「地域医療教育学講座」を4月に新設する。医学科に講座専任の教授と助手を配置する予定で、地域医療の人材育成へ本格的な取り組みが始まる。

同講座では、家庭医学など地域医療教育を行うとともに、5年生で始まる臨床実習の入門や、6年生で行う離島など地域医療機関の実習を統括的にサポートする。また、入学から卒後臨床研修まで一貫したサポートを行い、学生に地域医療の重要性を学んでもらう。同様の講座は長崎大などにある。

益田順一医学部長は「地域医療単独の講座ができる意味は大きい。へき地での勤務を義務化にすれば、負担は増えるばかり。地域医療の魅力を学生に紹介し、地域医療に夢を持てるようにしたい」と話している。

県内の医師不足は深刻で、島根大は既に過疎地出身者の推薦入試枠「地域枠推薦入試」を導入している。【細川貴代】