『日本経済新聞』2007年3月9日付

定員超過の国立大、補助金削減も・文科省


国立大学が財政難から定員を上回る学生を入学させる傾向が強まっているため、文部科学省は2008年度から定員超過が激しい大学の補助金を減らす仕組みを国立大にも導入する。学生数を適正範囲にとどめ教育の質の低下を防ぐためで、収入増が目的の学生の取りすぎには厳しい姿勢で臨む。

文科省によると、国立大の入学定員充足率(入学定員に対する入学者の比率)は1990年代半ばから上昇傾向を続けている。一方、ピーク時には180%を超え国立大をはるかに上回っていた私立大の充足率は年々低下。2006年度には国立大の108%に対し私立大は107%と、初の逆転現象が生じた。