『日経プレスリリース』2007年3月6日付

東北大学とDOWAホールディングス、研究開発・人材育成などで連携協力協定を締結


東北大学とDOWAホールディングス株式会社との連携協力に関する協定締結について


国立大学法人東北大学(総長 井上明久、以下、「東北大学」)とDOWAホールディングス株式会社(代表取締役社長 河野正樹、以下、「DOWA」)は、本日、産学の連携を通して我が国の科学・技術力向上や人材育成に資することを目的として、研究開発・人材育成など相互の協力が可能な全ての分野における連携協力協定を締結いたしました。

本協定に基づき両者は、相互の研究開発能力及び人材等を活かし、先端・基礎分野の共同研究とその応用研究、新事業の創出、世界で活躍できる教育・人材の育成等総合力を発揮することにより、我が国の学術並びに産業技術の発展に貢献することを目指します。

東北大学は、建学以来、学術的貢献はもちろんのこと、「世界と地域に開かれた大学」の方針の下、産学連携を大学の教育・研究に次ぐ第三の使命である社会貢献と位置づけ、研究成果の社会還元等を通じて地域や社会の発展に寄与するため、積極的に推進しております。

一方、DOWAはハイレベルな技術立社を目指して、製錬、環境・リサイクル、電子材料、金属加工、熱処理などの幅広い分野において資源循環型の事業を展開しております。昨年10月には持株会社制を導入し、各業界でNo.1を目指し、グループトータルの利益の最大化を図れる体制を整えました。

東北大学とDOWAは、これまで長年に亘り鉱山・製錬及び環境、電子材料等の分野において共同研究を推進し、平成15年9月にはテラバイト級の超高密度磁気記録粉(白金鉄高保磁力磁性ナノ粒子)の直接接合に世界で始めて成功するなど、密接な連携を行ってまいりました。その後、DOWAは、寄附講座の開設を含めて東北大学大学院環境科学研究科(平成16年4月)及び同大学院工学研究科(平成17年1月)と包括的研究協力協定を締結し、環境及び電子材料分野をメインとした共同研究や人材・技術交流を行っている他、最近では、東北大学の附置研究所とも活発な共同研究が進んでおります。こうした実績を背景に、両者はこれまで連携を進めてきた分野以外の幅広い分野も含めた組織的な連携協力協定を締結することに合意いたしました。

今回の協定により、東北大学の有する総合的かつ世界的な学術研究力とDOWAの世界クラスの技術力を相互に有効活用することにより、国際競争力のある研究・教育拠点の確立を目指すとともに、世界をリードする研究成果の創造を行うことで、社会へ還元・貢献してまいります。

なお、連携協力に関する具体的な事業内容については、今後、協定締結に伴い設置する両者の連携事務局が協議し進めていくこととなりますが、当面は主に以下の項目について実施いたします。

【 実施事項 】
1)共同研究の推進
 ・幅広い分野において共同研究を促進する。

2)技術交流会を含む研究者の相互交流
 ・技術交流会等を通して様々な意見交換を行い、研究開発テーマの発掘を図る。

3)教育・人材育成の推進
 ・インターンシップや共同研究等の実践を通じて学生や若手研究者の育成を行うことにより、リーダーシップをもった人材育成を行う。

4)研究施設、研究設備の相互利用
 ・両者の施設・設備の有効活用により、研究開発に役立てる。


以上