『中日新聞』2007年2月23日付

県南部に2医師派遣へ
三重大が寄付講座


県南部の病院に医師を派遣してもらうのを目的に、三重大医学部に寄付講座の設置を検討してきた県は、3月1日からの講座開設が決まったことを明らかにした。同大は、講座に所属する医師2人を尾鷲総合病院(尾鷲市)と紀南病院(御浜町)に派遣する方針。森本氏の質問に答えた。

県は2006年度当初予算で三重大に寄付講座を設け、県南部の公立病院に医師を派遣してもらう方針を示した。だが、県から大学に寄付金を支出するには総務大臣の同意が必要なため時間がかかり「研究目的」とすることで昨年末に同意を得た。

講座名は「地域医療学講座」で、教授、助教授、助手の3人で構成。助教授と助手がそれぞれ両病院に常駐する予定だが、「すべてそろうのは新年度以降」(県医療政策室)と言い、見切り発車の感が強い。設置期間は06−08年度の3年間で、県は人件費や研究費として各年度4000万円の計上を予定している。

野呂昭彦知事は答弁で「県としても研究目的が達成されるよう今後とも積極的に協力していく」と述べた。(沢田敦)