『毎日新聞』山形版2007年2月16日付

山形大:志願者減にショック 入試対策緊急本部を設置


入試の志願者数が4年連続で減少した山形大は、志願者の増加策を検討する入試対策緊急本部を設置。15日の定例会見で仙道富士郎学長が「(志願者減が止まらず)危機感を持って対応していきたい」と明らかにした。

山形大の前期入試の志願者倍率は、最近では前期で03年度の3・9倍がピーク。その後4年連続で減少し07年度は2・4倍にまで落ち込んだ。07年度の志願者数は前後期合わせても前年度より955人減少、倍率も3・3倍となった。

同本部は理事や学長特別補佐ら9人で組織。志願者数減少の原因の分析や歯止め策などを検討、3月末までに対策などを緊急提言し、4月から対応を進める予定。

同大は昨年の入試後、大学の活動をPRするパンフレット作製のほか、大学本部による学校訪問をそれまでの倍の約70校で実施した。田村幸男理事は「昨年までの対策は効果がなかった。志願者減少の半分は少子化の影響、残り半分が山形大に原因がある。詳しく分析したい」と話している。

同大は06年7月、エンロールメントマネジメント(入学管理)室を設立。07年度からは「オープンキャンパス」を実施、大学の魅力を発信する場とするなどの改革を進めているが、生き残りのためにより一層の改革努力を迫られている。【佐藤薫】