『北陸中日新聞』2007年2月11日付

金大がん研 補強工事へ
基準達しず 07年度実施
学内全建物が耐震化


金沢大(金沢市)の主要な校舎のうち、一九八一(昭和五十六)年に改正された建築基準法の耐震基準に唯一達していなかったがん研究所(同市宝町)に、二〇〇七年度中に耐震補強工事が施されることになった。完成すれば同大で耐震改修促進法の対象となっているすべての建物が耐震化されることになる。〇六年度の国の補正予算に必要経費が盛り込まれた。

がん研究所の建物は六九年度に建設された。鉄筋コンクリート六階建てで四千二十平方メートル。工事では、柱と梁(はり)に筋交いを入れるなどして強度を高める。トイレをリニューアルするほか、校舎入り口にスロープをつけるなど、バリアフリーの改修も行う。工事中に研究を続ける教員や大学院生が引っ越す必要はないという。金沢大は将来、がん研究所を角間キャンパス(角間町)に移転させる計画で、移転後は医学系研究科の校舎として使う予定。 (報道部・高橋雅人)