『河北新報』2007年 2月10日付

日仏の産学官交流 東北大、リヨンでフォーラム


東北大と、フランスの国立中央理工科学校リヨン校(ECL)、国立応用科学院(INSA)リヨン校の3大学が共催した「日仏ジョイントフォーラム」が8、9の両日、リヨン市の市庁舎などで開かれた。

東北大創立100周年とECL創立150周年、INSAリヨン校創立50周年を記念した事業で、日仏の研究者や仙台市などの自治体、企業関係者ら約270人が参加。運輸、材料、エネルギーをテーマに10年後の科学技術の姿を論じ合った。

初日は、東北新幹線に導入する次世代型新幹線の開発を進めるJR東日本の遠藤隆技術企画部長が「環境にやさしい鉄道に向けた挑戦」と題し講演。ルノーのクロード・コンテ自動車先端技術部長が、ルノーと日産の技術協力について報告した後、大西仁副学長と庄子哲雄理事が、東北大の概要や今後の戦略などを紹介した。

東北大の本多光太郎記念賞授賞式も行われ、パトリック・ブルジャンECL校長ら5人と一団体が表彰された。

2日目は材料科学、能動制御とエネルギー、熱流体工学、摩擦摩耗学の4分野に分かれ、ワークショップが行われた。

東北大は2004年1月にINSAと、昨年2月にECLと大学間学術交流協定を締結。昨年秋からは大学院生を相互に派遣、学位を同時に取得できる「共同教育(ダブルディグリー)」プログラムを開始し、ECLから2人が来日している。