『毎日新聞』大阪版2007年2月6日付

大阪外大:夜間主コース存続を 阪大と統合で廃止方針、学生ら署名活動


◇「苦学生の受け皿残して」

大阪外国語大学(箕面市粟生間谷東8)の夜間主コースが、同大と大阪大学との統合に伴い廃止される方針を受け、大外大の学生グループが存続を求める署名活動を続けている。「働きながら勉学を続ける苦学生の受け皿をなくさないで」と訴え、これまでに600人分を超える署名が集まった。大学側は8日、統合について学生説明会を開き、理解を求める。

両大学は今年10月に統合する方向で合意。新大学の名称は「大阪大学」で、大外大の国際文化、地域文化両学科が、外国語学部外国語学科の1学科となり、夜間主コースは廃止される。開会中の国会で関連議案が可決成立すれば、正式に統合が決まる。

夜間主コースは希望で昼間の講義も受けられるのが特徴で、熱心な社会人学生もいるという。署名は学生3人で作る「大阪外国語大学夜間主コースの存続を求める会」が1月23日に始め、今月17日に締め切った後、統合の凍結決議を求める請願書に添えて衆参両議長に提出する。

求める会代表の大今春菜さん(21)=夜間主コース国際文化学科(フランス語)=は「国立なので学費が安く、苦学生には貴重な学びの場。昼間主コースの学生もたくさん署名してくれるが、廃止そのものを知らない人も多い」と話している。

大外大は「長期的に見て、夜間主コースのみを志願する受験生は減少している。勤労学生も少なくなり、使命を終えつつあると判断した。統合後も同コース在学生の教育は保障する」としている。

求める会への問い合わせはoufs‐seigan@hotmail.co.jpへ。【福田隆】