『日経BP』2007年2月6日付

東北大、産学官連携を実践するサイエンスパーク構想を公表


東北大学は、産学官交流の場であるサイエンスパーク構想を実現するため、2007年度から約1万平方メートルの土地造成を実施すると公表した。2004年に定めた「青葉山新キャンパス構想」に基づく土地利用計画の一環である。青葉山新キャンパスは2007年度から着手し、2011年度までに大部分をつくる計画である。2月1日に都内で開催された「東北大学イノベーションフェア2007」での講演で、東北大の庄子哲雄・理事、産学官連携推進本部長が公表した。

東北大は現在の青葉山キャンパス(仙台市青葉区)に隣接する旧ゴルフ場(約82ヘクタール)を宮城県から購入し、青葉山新キャンパス構想の詳細を詰めている。この新青葉山キャンパスへは、雨宮キャンパスの農学研究科・農学部や、片平キャンパスの電気通信研究所などが移転する。大学内の教育・研究組織の移転に加えて、購入した土地の西南部分にサイエンスパークを設け、大学と企業が連携・融合する“メルティングポット”の場を設ける。

サイエンスパークには、大型と中型のイノベーティブ研究開発センターを1棟ずつと、中央棟・総合研究棟を1棟を建てる計画。サイエンスパーク内には、宮城県内の企業を含めた国内・国外企業にも研究開発施設を建ててもらったり、ベンチャー企業などを支援する企業・組織にも進出してもらう。イノベーティブ研究開発センターは、こうした進出企業と東北大が共同研究を進める施設となる。また、中央棟・総合研究棟には、東北大の産学官連携推進本部などの産学連携支援・サービス部門が入居する。