『毎日新聞』2007年1月25日付

信大:商工中金とも協定 研究成果の地元還元へ /長野


信州大学(本部・松本市)の研究成果を商工中金(東京都)を通じて地元中小企業に還元し、新製品や技術開発につなげようと、両者は23日、産学連携の協定を結んだ。連携により地域経済の活性化を目指す。

県内に長野、松本、諏訪の3支店を持ち、中小企業などに融資をしている商工中金が、取引先企業と信大との間で橋渡し役となり、「産」と「学」を結びつける。

大学の研究成果と中小企業の技術をマッチングし、新製品や技術開発をスピードアップさせる。大学側は、企業からの技術相談を受けて産業界のニーズを把握できるメリットもある。

信大と金融機関の協定は、八十二銀行(長野市)などに続き4例目。商工中金と大学の連携は21例目。信大の小宮山淳学長は「これを機に知的財産を地域に還元し、地域貢献したい」と話した。また、商工中金の利重徹理事は「大学の持つ研究成果を起業が活用するのを応援し、新産業や製品などの創出を手伝い、県経済を活性化させたい」と話した。【江連能弘】